エッセイストやコラムニストになるには

昔から、書く仕事に憧れていた私。エッセイストやコラムニストになる方法を、インターネットで調べてみても、まったくもって参考にならないなぁと常々思っていた。

もともと、エッセイだけで食べている人じたいが少なく、狭き門だからということもあるが、どれを読んでも本当に参考にならない。そこで、エッセイストになるにはどうしたらいいかまとめてみた。

【目次】

 

参考にならない、エッセイストになる方法1「文学賞をとる」

例えばこのサイト。

エッセイスト(随筆家)の仕事、なるには、給料、資格 | 職業情報サイトCareer Garden

エッセイスト(随筆家)になるには・必要な資格は?という見出しの答えがコレ。

一般人がエッセイストになるためには、エッセイ賞、小説の新人賞、文芸賞、シナリオ大賞などの文筆系コンテストで入賞することが近道ですが、非常に狭き門だといえるでしょう。

これはつまり、作家になれってことだよね?

しかも小説の新人賞やエッセイの賞を1回とったからといとって、エッセイの依頼くるか?来ないよね?すると、

この方法の場合、賞をとる→作家としてある程度の評価が得られるまで書き続ける→依頼が来るくらいの作家になる→エッセイストにもなれる。

を狙えってこと?全然近道じゃないじゃん!

ってか、作家になる素質あったらエッセイストになる必要ある?ないよね。

いやまぁ、いいと思うけど、応募するのは。私もいつかしてみたい。ノンフィクション系の。でもエッセイストになる方法、というのはちょっと違う気がする。

参考にならないエッセイストになる方法2「まずは何かの肩書きで著名になる」

エッセイストやコラムニストになるためには、とにかく有名になれみたいのよく見かけるけど、まず、著名になるには運と才能が必要だし、著名になるために何かをするってのは、本末転倒じゃないか。

著名ってどのくらいのことを言ってるのか不明だけど、黙っててもエッセイの依頼が来るような人間になることだとしたら、エッセイストになるより難しくない?だって、食っていけるかは別として「エッセイストです」って自分で名乗ったら一応エッセイストにはなれるわけで……。

また、「一般人のエッセイなんて誰も読まない。有名にならないと無理」という意見には反対。別に有名人じゃなくても、エッセイを書いている人はいる。フツーの会社員が書いたコミックエッセイなんてあふれてるじゃん。書き続けたり、それだけで食べている人はもちろん一握りかもしれないけど。

何かの専門家になるというのはアリ?

著名かどうかは別として、「何かの専門家になり、エッセイストを狙う」というのは、まぁ現実的といえば現実的な方法かもしれない。「夜景評論家」とか「おにぎり専門家」とか「温泉ライター」とか?まぁ、悪くないけど、エッセイの依頼が来るかはまた別の気もする。あとエッセイストというよりライターになる方法のような気がする。

専門家名乗れるライターからはじめて、いずれはエッセイを書くというのはいいかもね。でも、別に誰にも負けないくらいの知識をもっている専門家にならないとエッセイ書けないわけじゃないからね。これも個人的には少し本末転倒な気もする。

人が真似できないネタがある人は有利

でも有名人じゃなくても、具体的にめちゃくちゃ変わった経験をしてる人は有利だと思う。誰もやっていなくて、多くの人が関心あることをやっている人は、まずはそれを書いてみたらいい。

AV女優から新聞記者になった人とか本出してるよね?

ただ、ネタだけで勝負し続けるのは、無理がある。また、そういう変わった体験している人って強烈な個性を放っている人が多くて、そもそもその強烈な個性が、人が経験し得ないヘンな経験や特殊な出来事を引き寄せたりするんだよね。

しかも文明が発達しまくっている昨今、誰もやってないことをやるのって、結構難しい。だいたいもう、誰かがやっていたりする。資金も必要だったりする。

だから、あの経験を書こう!と今すぐに特殊なネタが思い浮かぶ人は、やってみる価値あるんだろうけど、これから、すごいことを経験してエッセイを書こう!というのは難しいだろう。ネタだけでエッセイストを目指すことができるのも、やはり一部の人だけな気がする。

凡人がエッセイストになるには

つまり私がいいたいのは、「エッセイストになる方法は有名になること、特別なことをすること」とかいっている人が多すぎるということ。間違っていないかもしれないけど、いや、エッセイストになるより有名になる方が難しいから!ってめっちゃ思うのよ。

今だったら、エッセイストやコラムニストになりたかったら、フツーに、テーマを決めてブログで書き続けるのが1番可能性高くない?いや、もちろん簡単じゃないよ。でも有名人になったり、小説書いて作家になるよりは何倍も可能性あると思うんだけど。

もちろん、ただ日記を書き続けたからといって、デビューしたり本を出せたりできるわけじゃない。

じゃあ、結局どうすれば、エッセイストになれるのか?

エッセイストになる第一歩「ちょっとしたネタを独自の視点で料理する技を身に着ける」

そんな偉そうに言っている私だけど、自分も面白いネタとか知識を利用して書こうとしてしまい、でもそんなおもしろいことなんてなかなかないし、大した知識もない、どうしよう、エッセイストになりたいけど何を書こう、って思ってた。

そんなときに、この記事読んで、それが間違いだと気がついたの。

www.marunage.co.jp

この記事でいっているように、ネタに頼っているとプロでも苦しむことになる。

そして、エッセイストになるために何よりも必要なのは、「独自の、ちょっとしたネタ・視点・テーマを見つける」ことだとわかったのだ。

独自の視点をもつことで、ちょっとしたネタもすごく面白くなってオリジナリティが出ることは珍しくない。エッセイストやコラムニストを目指すならまずはこの、独自のちょっとしたネタ(好きなこと、人よりちょっと詳しいこと、マニアックな趣味など)を、自分の視点とテーマで料理する技を身に着けるのが第一なんだ

例えば、観光ガイド的な温泉ライターはたくさんいるから、ただ温泉について紹介するだけではエッセイを書くのは難しい。もう情報もあふれいてるし、キュレーションのライターどまりだね。

そこで、混浴をテーマに温泉について書いてみたらどうだろう?混浴好きの女子という視点で、日本の温泉や銭湯文化・混浴の歴史などをテーマに、温泉を巡り、文章を書く、とか?例えばね。例えば、この場合、本当に混浴に魅力を感じてないとたぶん難しいし…。

ひたすら書いて、発表して、売り込みをする

そしてちょっとしたネタ・独自視点・テーマが見つかったら、ひたすらそのテーマを追いつづけて、書き続ける。

表現方法でも個性を発揮できると尚よい。

イラストを書くとか、めちゃくちゃおもしろい文体をマスターするとか(これはほぼセンスで難しいかもだけど、マスターというか文体を確立させるというほうが正しいかも)、ミステリアスなキャラで書くとか。

書いたら、今度は、発表し続ける。そして、売り込みをする。

これがエッセイストを目指す方法ではないか?っていうか、基本的にはこれ以外なくないか?

発表の方法は、ブログ、note、メディアでの執筆、とかいろいろあるし、売り込みも、出版社、雑誌、WEBメディアとか、企画をブラッシュアップして出版社に送ってくれる「企画のたまご」とか、公募とかいろいろあるけど。

でも方法としては、

1)独自の視点と執筆のテーマをみつける

2)書く

3)ブログなどで発表するor売り込みをする

しかないと思う。

もちろん、起業家になってエッセイを書くようになった、料理人になって、銀座のママになって本を出した、女優が旅行記を出す、病気という特別な体験をして闘病記を出すことになったとか、そういう方法もあるけど、それはあくまで”たまたま組”だ。

最初からエッセイストやコラムニストになりたいと思っている人こそ、たまたまではなれない。

 

書くことが好きならブロガー目指してみるのも悪くない

あ、あと、書くのが好きでエッセイストになりたいなぁと本気で思う人は、別にそれだけで食べていけなくても、ブログを中心に今では書いて読まれる場があるわけで……。まずは書けばいいのよ、とも思う。

あと、個人的には、ブロガーという肩書きも、エッセイストに近いのではないかと思う。もちろん、第一線で活躍し著書が多数あるエッセイストと実力は月とスッポンだろうし、プレッシャーや経験できることも違う。でも、ほぼ好きなことを書いて、それで生活ができるという点ではもっともエッセイストに近い肩書きだと思うのだ。

まずはブロガー目指してみるのもいいのでないかい?