「仕事が好きで残業したい人もいる」「うん、そうだよね、そんな人も……?」え!そんな人まわりに何人いる!?
昔から、日々残業を厭わなという姿勢を理解できなかった。
社会に出てからほとんど毎日定時になったらソッコー帰りたい!と思っていた。
編集やライターの仕事をするようになると、働くことが少し好きになりその気持ちは少しだけやわらいだ。
でも、週5日働ていてほぼ毎日残業だとやっぱつらい。ゆっくりする時間が全然ないし、日常のことが終わらない。歯医者とか行けない。そして、ただでさえ仕事のストレスでやられているのに、残業すると回復する前にまた仕事!で、週末だけではダメージをもとに戻せないではないか。
そんでもって毎日会社でコンビニこはんで済ませてながら平気な顔でいる人とか見ると、人間としての基本(食)をおろそかにまでして働いて、どうして普通の精神状態でいられるんだろう、とどうしても思ってしまう。まさに、生きるために働いてのではく、働くために生きている本末転倒な状態だと思う。
よく、ネットなどで、でも仕事が大好きで好きで残業したい人もいるではないか、という意見を目にする。そうだよな、確かに体力もあって、仕事が趣味!むしろ残業してでも成績あげたい!いい企画出したい!そんな人もいる…、いるよな……。え?そんな人いる!?
そういう人もいるよなーって思いかけたのだが、36年間生きていて自分の経験上、思い浮かんだのは、2、3人程だった。もっともらしいこの意見にだまされそうになったけど、実際にはものすごく少ないんじゃないか。クラスで1人とか、多くて2、3人のレベルなんじゃないのか!?そんな少数意見のために、残業を肯定するなんて間違ってる!
そりゃ、ここぞというときに(納得いく企画が思い浮かばないとか、接客業ならクレームうけてる真っ只中とか)定時を過ぎてしまうということは、日本人ならどんな人でもあると思う。そのぶん顧客やクライアントになったときに不快な思いをすることは少ないという恩恵をうけているから、日本にいる限り多少は仕方がないのかなと思う。だからといって毎日残ってでも仕事がしたい人とは別だ。
いや、もちろん、自分の経験を通しての話なので、もっとキレキレの仕事ニンゲンたちが集まった会社とか、業界や職種によってはもっといるかもしれないけど。でもそういった組織では、好きでやっているというより残業が当たり前すぎて、残業と感じていない人が集まっているのではないか。
それでも、今日やる仕事はパーフェクトに終わり、帰っていいよと言われても残って仕事したい!という人は、やっぱりどんなに多くても10パーセントくらいなんじゃないだろうか、と思うのだ。完全なる推測だけど。
もちろん、必要であれば残業が苦でない人というのは日本にはたくさんいるかもしれない(残業代で稼ぎたい人も含む)が「苦ではい」と「残ってでも仕事がしたい!」というのは違う。
「残ってでも仕事がしたい!」という人は、会社以外の活動で何かをインプットするなり仕事のスキル高をめるなりしてくれと思うのは私だけだろうか。
残業する人が増えるととにかく、残業しないとまわらないプロジェクトや組織や会社になっていくから。それに、キャパシティの低い人や、さまざまな事情を抱えた人、家庭をもっている人が巻き込まれる。それだけならまだしも、下手をすると真面目でノーといえない人たちが命を落とすことにまでなるのだ。
あ、もちろん、芸術家とかフリーランスとか自分で何かをやっている人(要は雇われていない)は、別(残業自体存在しないですよね)ですが。